≪ニュース≫

2019/9/19
労働基準法】

今回は事業場外労働について確認していきます。

 

事業場外労働(第38条の2

1 事業場外労働

 事業場外で労働する場合で労働時間の算定が困難な場合の労働時間の算定については、

 ① 原則として所定労働時間労働したものとみなす。

 ② 当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合

には、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。

 ③ ②の場合であって、労使協定が締結されているときには、その協定で定める時間を当該業

  務の遂行に通常必要とされる時間とする。

こととしています。これを「みなし労働時間制」といいます

2 対象となる業務と範囲

 この制度の対象となるのは、外交セールス、記事の取材等のように事業場外で業務に従事し、かつ使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間を算定することが困難な業務です。したがって、①従事者の中に労働時間を管理する者がいる場合、②無線等(例えば携帯電話)でいつも連絡がとれる状態にあり、随時使用者の指示を受けながら労働している場合、③業務の具体的指示を受けており、帰社する場合のように、事業場外で業務に従事する場合でも、使用者の具体的な指揮監督が及んでいる場合については、労働時間の算定が可能なのでみなし労働時間制の適用はありません。

 また、みなし労働時間制に関する規定がされる場合であっても、休憩、深夜業、休日に関する規定の適用は排除されません。

3 労使協定

 労働時間の一部を事業場内で労働する場合、労使協定には、事業場外における業務の遂行に通常必要とされる時間のみを協定すれば足り、その協定で定めた時間に事業場内の労働時間を加えた時間労働したものとみなされます。また事業場外で労働する時間が法定労働時間を超える場合のみ当該労使協定の労働基準監督署への届出が必要です。

事業場外労働に関する協定届(様式第12号)

(労働条件管理ハンドブックより抜粋)

詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください。

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2019/9/6

育児休業給付金の延長について

今回は育児休業給付金の対象期間の延長についてご紹介します。

 

保育所等における保育の実施が行われないなど以下のいずれかに該当する理由により、子が1歳に達する日後の期間に延長して育児休業を取得する場合は、その子が16か月に達する日前までの期間、育児休業給付金の支給対象となります。さらに、平成29101日より、保育所等における保育の実施が行われないなどの以下のいずれに該当する理由により、子が16か月に達する日後の期間についても育児休業を延長する場合は、その子が2歳に達する日前までの期間、育児休業給付金の支給対象となります。

※いわゆる「パパ・ママ育休プラス制度」の利用により、休業終了予定日とされた日が当該子の1歳に達する日後である場合は、当該休業終了予定日とされた日後の期間について、以下のいずれかに該当する理由により支給対象期間の延長事由に該当した場合は、その子が16か月に達する日前までの期間が支給対象期間になります。

 

《延長事由》

○育児休業の申出に係る子について、保育所等における保育の実施を希望し、申込みを行っているが、その子が1歳に達する日又は16か月に達する日後の期間について、当面その実施が行われない場合

○常態として育児休業の申出に係る子の養育を行っている配偶者であって、その子が1歳に達する日又は16か月達する日後の期間について常態としてその子の養育を行う予定であった方が以下のいずれかに該当した場合

 ・死亡したとき

 ・負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により育児休業の申出に係る子を養育することが困難な状態になったとき

 ・婚姻の解消その他の事情により配偶者が育児休業の申出に係る子と同居しないこととなったとき

 ・6週間以内に出産する予定であるか又は産後8週間を経過しないとき

(ハローワーク資料)

 

詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください。

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2019/9/2
平成31年4月1日施行の制度:
     働き方改革 労働時間法制の見直し(全5回の(5))

前回は不合理な待遇差の禁止と企業の説明義務について説明しましたが、従業員の納得が得られない場合も生じます。このような場合に備えて、行政による「助言・指導等や行政ADR(裁判外紛争手続き)の規定」が整備されます。ADRは無料で非公開のため、企業、従業員に双方にとって裁判より利用しやすい手続きです。現状、正規と非正規の待遇差を巡る裁判事例は相次いでおり、企業に損害賠償を命じた判決もあります。186月の最高裁の判決では、企業に対し待遇差を設ける場合、合理的な根拠を求めました。思わぬ違反を防ぐために早めに社内ルールを確認することと見直しが必要です。

以上、5回にわたり働き方改革についてまとめてきました。最後に全5回の改正のポイントと時期について、下記にまとめましたので参考にしてください。対応等、ご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください。メール:info@management-staff.co.jp、電話:042-349-7775

<働き方改革 改正のポイントと時期>(全5回まとめ)

(参考:日経新聞記事 働き方関連法、小さな会社の給与計算と社会保険(ナツメ社)

次回からは、退職と再雇用、年金など、60歳からの働き方についてまとめていきます。



2019/8/23
特別休暇その3:裁判員休暇について】

今回は、裁判員制度のための休暇について確認していきます。

平成215月に「裁判員制度」がスタートし、今年で10年になります。従業員が、裁判員の仕事に必要な休みをとることは、法律で認められています(労働基準法7条)。また、裁判員として仕事を休んだことを理由に,解雇などの不利益な扱いをすることは法律が禁止しています(裁判員法100条)。しかしながら、裁判員の仕事に従事するための休暇制度を設けることは、義務付けられておりませんので、「裁判員休暇」のような特別の休暇制度を設けるのかどうか、有給か、無給かは、各企業の判断に委ねられることになります。裁判員制度の10年を振り返ると、辞退が多いことを始め、制度自体を疑問視する声もあります。しかしながら、共同通信社が実施したアンケートによると参加した方の大半が、その効力を感じている部分もあります。会社としては、従業員が望むのであれば参加できる体制のみを整え、決断は従業員自身がするといった姿勢が取れるとよいのでは、と思います。

 

法務省は、裁判員が仕事を休みやすい環境作りが急務であることから、「裁判所としては,裁判官が企業等に赴いて行う出前講義等を通じて,企業等に対して,お勤めの方が裁判員となることの意義を理解していただき,裁判員として参加しやすい職場環境の整備への協力をお願いするなどしている。」、また、「裁判員としての仕事を行うための特別な有給休暇制度を作っていただくことが重要であり、法務省、検察庁、弁護士会とも連携し、各種経済団体、企業等に対し、休暇制度の導入の検討をお願いしている」と、ホームページ上などで説明しています。
 有給の場合は、裁判員としての日当と会社の給与を、両方受け取れることになります(下記のQ.参照)。また、正社員はもちろん、派遣社員にも「裁判員休暇」を与える企業や、配偶者が裁判員に選ばれた際に、有給で育児・介護休暇を取得できる制度を導入する企業など、積極的に制度に協力する企業も見受けられます。

Q 有給休暇を取って裁判に参加して日当と給与の両方を受け取ると,報酬の二重取りになり,問題ではありませんか。
A 報酬の二重取りにはなりませんので,問題ありません。
 裁判員の方には1日1万円以内,裁判員候補者の方には1日8000円以内の日当をお支払いすることになっています(旅費は,日当とは別にお支払いします。また,遠方等で宿泊が必要な方については,宿泊料についてもお支払いします)。この日当は,裁判員としての職務等を遂行することによる損失(例えば,保育料,その他裁判所に行くために要した諸雑費等)を一定の限度内で弁償・補償するものです。したがって,日当は,裁判員等としての勤務の対価(報酬)ではありませんので,日当と給与の両方を受け取ることは二重取りにはならず,問題ありません。(法務省ホームページより抜粋)

裁判員休暇を設けるには、就業規則での定めが必要です。特別休暇についてのご相談、就業規則作成のご用命については、お気軽にお問い合わせください(メール:info@management-staff.co.jp、または、電話:042-349-7775)。



2019/8/9