≪ニュース≫

2019/6/14
平成31年4月1日施行の制度:
働き方改革 労働時間法制の見直し(全5回の(3))

・労働時間の客観的把握を企業に義務付け・・・(3)

・フレックス制度の拡充・・・(3)

・高度プロフェッショナル制度の新設・・・(3)  についてまとめます。

 

 

<労働時間の客観的把握を企業に義務付け>

本年41日から「健康管理の観点から、裁量労働制が適用される人や管理監督者(これまでは除外されていました)も含め、すべての人の労働時間の状況が客観的な方法その他適切な方法で把握されるように」法律で義務付けられました。

 ⇒これまでは「割増賃金」を適正に支払うための労働時間の把握が通達で規定されていましたが、「健康管理」の観点からの把握と規定されました。

⇒残業が一定時間を超えた労働者から申し出があった場合には、使用者は医師による面接指導を実施する義務があります(労働安全衛生法に基づく)。

 

 

<フレックスタイム制の拡充>

 労働時間の清算期間が1か月から3か月に改正されました。これまでは1か月単位で清算するため、1か月内の法定労働時間を超えた分については、割増賃金を支払う必要がありましたが、これから3か月の平均で働くことができます。

 例)“6月に15時間法定労働時間を超えて勤務”

   “8月に所定労働時間より15時間少なく勤務”した場合

8月を6月の超過分と調整することができるので、15時間が欠勤扱いとなりません。子育てや介護といった生活上のニーズに合わせて労働時間が決められ、より柔軟な働き方が可能になります。

 

<高度プロフェッショナル制度の新設>

金融商品の開発や、アナリストなど5業務が対象で「自律的で創造的な働き方を希望する方々が、高い収入を確保しながらメリハリのある働き方をできるよう、本人の希望に応じた自由な働き方の選択肢」が新設されました。

 

ただし、制度導入の際には法律に定める企業内手続きが必要(労使委員会での決議、本人の書面による同意(撤回)があること)です。

36協定、時間外・休日および深夜の割増賃金という枠組みとは別に、以下のように

新たな枠組みの設定をしなければなりません。

●年間104日以上かつ44日以上の休日確保を義務づけ

●「インターバル規制」「在社時間の上限の設定」「1年につき2週間連続の休暇取得」「臨時の健康診断」のいずれかを実施

●在社時間が一定時間を超えた労働者に対して、医師による面接指導を実施(義務・罰則つき)

 

これらの施策と同時に、産業医、産業保健機能の強化もされており、健康面でのサポートの十分な確保を標榜する内容となっています。

 

労働時間法制につきましては、継栄通信6月号に働き方改革をすすめるうえで活用できる助成金について記載しております。

ホームへージよりダウンロードできますので是非ご一読ください。

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次回は 7月第3週に

 雇用形態に関わらない公正な待遇の確保

  ・不合理な待遇差の禁止・・・(4)

  ・待遇に関する説明の義務化・・・(4)

について説明します。



2019/6/7
特別休暇その1:慶弔休暇について

特別休暇は、法律によって企業が社員に付与することが義務付けられている法定休暇とは違い、法律に定めがなく企業が社員に対して福利厚生の一つとして与える休暇のことをいいます。特別休暇としては、冠婚葬祭時の慶弔休暇や、ボランティア休暇などがあります。今回は、慶弔休暇について確認していきます。

 慶弔休暇は、法定外休暇のため、会社としては、経営者の考えや、会社の風土により、決めることができ、無理の無い範囲で設定します。有給にする必要はありませんが、慶弔の意味合いでは、有給で設定することがほとんどです。従業員としては、福利厚生の一環として考えられるため、会社のアピールに繋がります。日数の設定は、以下の人事院規則(平成314月施行)の日数を参考にするとよいですが、中小企業では、これより日数を少なくして、有給休暇の取得を促すことでの配慮も可能です。

慶弔休暇とは別に、慶弔見舞金制度を設ける会社もあります。慶弔見舞金規程を作成することで、所得税が非課税の扱いになるので、規程を作成していない場合には、お気軽にお問い合わせください(メール:info@management-staff.co.jp、または、電話:042-349-7775)。

次回、7月第2週には、他の特別休暇について、確認していきます。

 

人事院規則 別表第二(第二十二条関係)

親族

日数

配偶者

七日

父母

五日

祖父母

三日(職員が代襲相続し、かつ、祭具等の承継を受ける場合にあっては、七日)

一日

兄弟姉妹

三日

おじ又はおば

一日(職員が代襲相続し、かつ、祭具等の承継を受ける場合にあっては、七日)

父母の配偶者又は配偶者の父母

三日(職員と生計を一にしていた場合にあっては、七日)

子の配偶者又は配偶者の子

一日(職員と生計を一にしていた場合にあっては、五日)

祖父母の配偶者又は配偶者の祖父母

一日(職員と生計を一にしていた場合にあっては、三日)

兄弟姉妹の配偶者又は配偶者の兄弟姉妹

おじ又はおばの配偶者

一日



2019/5/31
個人住民税

6月は住民税更新の時期で、まもなく新年度の個人住民税の特別徴収が始まります。今回は個人住民税について確認していきます。

 

個人住民税とは 

個人の都道府県民税と市区町村民税はあわせて、一般に「個人住民税」と呼ばれています。都道府県や市区町村が行う住民に身近な行政サービスに必要な経費を、住民にその能力(担税力)に応じて広く分担してもらうものです。

個人の住民税には、次のものがあります。

所得割・・・前年の所得金額に応じて課税

均等割・・・定額で課税

利子割・・・預貯金の利子等に課税

配当割・・・上場株式等の配当等及び割引債の償還差益に課税

株式等譲渡所得割・・・源泉徴収選択口座内の株式等の譲渡益に課税

このうち、所得割と均等割については、1月1日現在都内に住所がある方が課税の対象で、各市区町村が都道府県民税と市区町村民税とをあわせて徴収します。

なお、都道府県内に事務所や家屋をお持ちの方で、その市区町村に住所がない場合には、均等割だけが課税されます。

また、利子割、配当割、株式等譲渡所得割については、都民税のみとなります。

根拠条文 〈地方税法23条、24条、39条、292条、294条、318条〉

 

所得割とは

個人の所得額に応じて負担する税金です。
課税総所得金額等に下表の税率を乗じた額が課税されます。

税率

 

税率

特別区民税(市町村民税)

6%

都民税(道府県民税)

4%

合計

10%

 

均等割とは

区内に住所や事務所などがある人で、一定以上の所得のある方全員が負担する定額の税金です。

税率

 

税率

特別区民税(市町村民税)

3,500

都民税(道府県民税)

1,500

合計

5,000

※平成26年度から令和5年度の間に適用される税率です。

 

根拠条文〈地方税法38条、310条、地方税の臨時特例に関する法律〉

 


2019/5/25
労働基準法

今回はフレックスタイム制、1週間単位の非定型的変形労働時間制について確認していきます。

 

フレックスタイム制(第32条の3

1 フレックスタイム制

 フレックスタイム制とは、1箇月以内の一定の期間(例:4週間、1箇月等)を平均し1週40時間以内になるように総労働時間を定めておき、労働者がその範囲内で各日の始業及び終業の時刻を選択して働く制度です。

2 採用するには

①就業規則その他これに準ずるものにより、始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねることを規定すること

②労使協定により、対象となる労働者の範囲、清算期間、清算期間中の総労働時間、標準となる1日の労働時間等を定めること。

 が必要です。

 ※なお、18歳未満の労働者にはフレックスタイム制を適用することができません。(第60条)

1週間単位の非定型的変形労度時間制(第32条の5

1 1週間単位の非定型的変形労度時間制

 1週間単位の非定型的労働時間制とは、労働者数が30人未満の小売業、旅館、料理・飲食店の事業において、労使協定により、1週間単位(40時間以内)で110時間を限度に毎日の労働時間を弾力的に定めることができる制度です。

2 採用するには

①労使協定により、1週間単位の労働時間が40時間以下となるように定め、かつ、この時間を超えて労働させた場合には、割増賃金を支払う旨を定めること。

②労使協定を所定の様式により、所轄労働基準監督署に届け出ること。

 が必要です。

(労働条件管理ハンドブックより抜粋)

次回は、1年単位の変形労働時間制を確認します。


2019/5/17
育児休業制度とは】

1986年に施行された男女雇用機会均等法以来、各種法律の施行によって、女性が働きつづけて、キャリアを形成することを支援する仕組みが整備・拡充されつつあります。

今回は育児休業制度についてご紹介します。

子が1歳(一定の場合は、最長で2歳)に達するまで(父母ともに育児休業を取得する場合は、子が1歳2か月に達するまでの間の1年間<パパ・ママ育休プラス>)、申出により育児休業の取得が可能な制度のことである。(条件を満たせば、2歳まで延長が可能です。)

また、産後8週間以内の期間に育児休業を取得した場合は、特別な事情がなくても申出により再度の育児休業取得が可能<パパ休暇>

※一定の条件を満たした有期契約労働者も取得可能。

 

 

今回は男性の育休取得率についてみてみましょう!

最近では大手企業(金融機関)では男性の育休取得を義務化にしたところもあるそうです。

その目的には、社員一人ひとりの成長につなげるためでもあり、男性の育休取得率を上昇させるためでもあります。

女性のみが子育てをするのではなく、男性も子育てに参加する時代になっています。

男性の育休取得率は5%程度と低いですが、企業側も男性の育休取得実績があることで次世代の働き方改革の一環として、他社との差別化を図ることができるのではないでしょうか。

 

                   (厚生労働省 平成29年 雇用均等基本調査)



2019/5/10
平成31年4月1日施行の制度:
働き方改革 労働時間法制の見直し(2

今回は労働時間法制(2)として

  ・勤務間インターバル制度の導入促進

  ・5日間の年次有給休暇取得を企業に義務付け

  ・月60時間超残業への割増賃金率引き上げ 

についてまとめていきます。

 

<勤務間インターバル制度の導入促進>

勤務間インターバルとは、1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に一定時間以上の休息時間(インターバル)を確保する仕組みで、企業の「努力義務」とされています。

 

5日間の年次有給休暇取得を企業に義務付け>

労働基準法には休んでも賃金が支払われる年次有給休暇がありますが、労働者が自ら申し出をしなければ取得ができず、同僚への気兼ねや請求することへの躊躇いなどから取得率は低調で、我が国の年休取得率は49.4%という状況がありました。

     ↓

全ての企業に対して、年5日については時季を指定して取得させることを義務付けました。

●年休を取得させなければならない対象者は6か月以上勤務した正規労働者と年休の付与日数が10日以上のパート労働者です。

●使用者は労働者ごとに年次有給休暇を付与した日から1年以内に5日について、時季を指定して年次有給休暇を取得させる。

  <例>2019/10/1付与 ⇒ 2019/10/12020/9/30までの1年間の間に5

時季指定は労働者の意見を聴取しなければなりません。またその意見を尊重するように努めなければなりません。

●既に5日以上の年次有給休暇を請求・取得している労働者に対しては、使用者による時季指定をする必要はなく、また、することもできません

●取得状況を記録した管理簿を作り3年間保存する

●休暇に関する事項は、就業規則の絶対的必要記載事項(労基法89条)のため、時季指定の対象となる労働者の範囲及び時季指定の方法等について、就業規則に記載しなければなりません。

 

QUESTION

 「通常と異なり、入社と同時に10日以上の年次有給休暇を付与した場合」

   ⇒入社日が2019/4/1でこの日に10日付与された場合、

   2019/4/12020/3/31までの1年間に5日年休を付与させなければ

なりません。

QUESTION

 「入社から半年後に10日以上の有休を付与し、翌年度以降は全社的に起算日を統一するため、4/1に年次有給休暇を付与する場合」

  ⇒管理を簡便にするために、2019/10/12021/3/31までの期間(18か月)に

   75日(18ヶ月÷12×5日 期間按分する)付与する


<月60時間超残業への割増賃金率引き上げ> 

60時間超(法定時間外労働)の残業割増賃金率について、中小企業に対する特例が廃止され、割増賃金率が引き上げられました。

以上、3点を整理しました。

特に年5日の年次有休休暇については、運用に対する疑問点、このようなケースはどうしたらいいのかという点も多く生じると思います。今回は事例を2つご紹介しましたが今後も問い合わせの多い内容は掲載していきたいと思います。

 

次回は、I 労働時間法制の見直し

  ・労働時間の客観的把握を企業に義務付け・・・(3)

  ・フレックス制度の拡充・・・(3)

  ・高度プロフェッショナル制度の新設・・・(3)

についてまとめます。


2019/4/27
労働基準法

今回は1箇月単位の変形労働時間制について確認していきます。

1箇月単位の変形労働時間制(第32条の2、第60条)

1 1箇月単位の変形労働時間制

 1箇月単位の変形労働時間制とは、1箇月以内の一定の期間(例:2週間、1箇月等)を平均し、1週間の労働時間が40時間(特例事業場は44時間)を超えない範囲内において、18時間及び1週間40時間(特例事業場は44時間)の法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。

2 対象事業場及び労働者の範囲

 この制度は、全ての週の労働時間を40時間以内、又は、1日の労働時間を8時間以内にすることができないが、例えば4週間を平均すると1週間当たりの労働時間が40時間(特例事業場は44時間)以内になる事業場を対象にしたものです。

3 採用するには

 1箇月単位の変形労働時間制を採用するには、次の2つの方法があります。

どちらを選択するかは事業主が決めることになります。

 ①【就業規則方式】

就業規則その他これに準ずるものにより、次の事項を定める方式。

  ア 1箇月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間

(特例事業場は44時間。)を超えない旨の定め。

  イ 変形期間及び変形期間の起算日

  ウ 対象労働者の範囲

  エ 変形期間の各日の始業及び就業時刻

  オ 休憩時間、休日その他

 ②【労使協定方式】

労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数

で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面により

協定した協定届を所轄労働基準監督署長に届け出る方式。

協定事項は上記①の事項に、「協定の有効期間」を加えてください。なお、

「エ 変形労期間の各日の始業及び就業時刻」のかわりに「各日の労働時間」で構いません。

  また、この方法で1箇月単位の変形労働時間制を採用する場合でも、常時10人以上の

労働者を使用する事業場では、労働時間に関する事項について就業規則の変更が生じます

ので、変更の上、所轄労働基準監督署に届出を行ってください。

4 時間外労働

 変形労働時間制における37条に基づく時間外労働となる時間は以下のとおりです。

 ①1日についての時間外労働

  あらかじめ8時間を超える時間を定めた日はその時間を超えて、それ以外の日は8時間を超えて労働させた日

 ②1週についての時間外労働

  あらかじめ40時間を超える時間を定めた週はその時間を超えて、それ以外の週は

40時間を超えて労働させた時間(①で時間外労働となる時間を除きます。)

 ③対象期間についての時間外労働

  対象期間(変形制をとる期間)における法定労働時間の総枠を超えて労働した時間
(①②で時間外労働となる時間を除きます。)

(労働条件管理ハンドブックより抜粋)



2019/4/20
パートタイム労働者の年次有給休暇について
平成31年4月から、働き方改革として、年10日以上有給休暇が付与される労働者については、正社員、パートタイマー問わず5日間有休を取得させる事が義務付けられました。
パートタイマーでもフルタイム勤務の方については、入社半年後に10日間の有給休暇が付与されるため、その日から1年間の間に5日間の取得をさせる必要があります。

それでは、勤務日数の少ないパートタイマーの方はどうでしょうか。下の図表の30時間未満のところをご参照ください
勤続年数が長いパートタイマーの方も有給休暇5日取得の対象になりますので、週4日勤務の方だと3年6ヶ月以上、週3日勤務の方だと5年6ヶ月以上勤務されてる方はそれぞれ対象となります。




図表ご参照のうえ、パートタイムで取得対象の方には、有給休暇の取得を促すよう、気をつけましょう。



2019/4/13
労働基準法